■コネ全盛の業界で、ホームページによる新規顧客の獲得は可能か?■
■■「とある零細税理士事務所の、ホームページ顧客獲得奮戦記」No.07 ■■
■■■ http://akibare.net/ms.htm ■■■
〜 画面デザインのポイント 〜
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こんにちは。あきばれネットの吉本です。
●新聞の一面に掲載されました!!
本日は、ちょっと、ご報告です。
新聞の1面に載るなんて、生まれて初めての経験なので、もう頭が真っ白状態です。(^_^;)
先日の6/11に、突然、日刊工業新聞の記者さんから取材依頼が入りまして、翌日の6/12に取材、そしてその次の日の6/13に一面掲載と、狐につままれたような展開で新聞掲載となりました。
このメルマガ登場の下田先生もご利用頂いている「ITよろず相談室」と言うサービスに関する記事なんですが、このサービスが、たまたま中小企業向けのネタを探していた記者さんの興味をそそったようです。
このサービスは、中小企業の経営者専用のヘルプデスク(電話問合せ)サービスで、下田先生のように、忙しくてじっくりパソコンを勉強している暇はないし、社員にパソコンが詳しい人もいない、と言う悩みをお持ちの経営者のかたに、電話で質問にお答えするという、経営者特化型のヘルプデスクサービスです。
サービス的にはユニークだと自負はしているんですが、なにせ新聞の取材を受けるなんて生まれて初めての経験なもので、何をどう話せば良いか分からなかったんですよね〜。適当にサービス内容を話しただけだったんですけど、それが一面とは・・・。(^_^;)
でも、記者さんの反応を思い出すに、一番興味をそそられたのは、「ITに前向きに取り組んでいる経営者」の事例だったような気がします。「ITよろず相談室」の会員さんは、年輩(60以上)の方も多いのですが、そういう人がヘルプデスクサービスを利用してまで、IT活用に努力している、という点が、記者さんの琴線に触れたようです。
●ITのコーチを見つけましょう
少し記事の話とは離れますが、この「ITよろず相談室」を運営していて思うのは、「積極的に情報を取ろうと、努力されている経営者のかたは、凄い」と言うことです。
年輩の経営者にとって、パソコンなんて億劫だし、ましてやホームページを作るのなんて、大変な作業だと思うんですよ。でも、我々の会員さんは、キーボードを一本指で叩きながら、ホームページを自分で作ろうと努力されています。
当然、分からないことだらけですから、3日に1回くらい、我々の担当カウンセラーに電話してきて、色々と相談しています。でも、「人に教えてもらって、どん欲に知識を吸収して、自分のビジネスに生かして行こう」と言う姿勢は、素晴らしいと思うんです。
そして、このメルマガを読まれている経営者の皆さんも、きっと、「何か役に立ちそうな情報を仕入れて、自分のビジネスに活用しよう」と言う思いは同じなんだろうな〜、と、この原稿を書きながら、しみじみと思う次第です。(だったら、もっと中身のあるメルマガを書けよ、と言うお叱りの声が聞こえてきそうな・・・・(^_^;)
それともう一つ思うのが、「コーチ」を持つ重要性です。
我々のヘルプデスクサービスは、「担当制」を取っていまして、会員企業毎に担当カウンセラーを1人ずつ指名します。担当制だと、いつも同じ担当者がアドバイスしますから、自然と「専属コーチ」のような状態になっていきます。
そして専属コーチ(担当カウンセラー)が、前回の質問や、その人のレベルを考えながら、色々とアドバイスをしていきます。最初は基本的な質問だったのが、徐々に難しい質問へ、さらには非常に高度な質問へと、社長さんが徐々に、でも着実にレベルアップしているのが、目に見えて分かります。
ITと言うのは、かなり専門性が強い分野です。本来「経営」するのが得意な経営者にとっては、こうした専門分野は人に尋ねた方が早いんですね。節税の話は税理士さんに聞くように、ITの話はITのコーチに尋ねれば良いと思います。
そして、コーチに色々と尋ねることにより、自己流で努力している人の何倍ものスピードで成長できる。うちの会員さんを見ていると、そう思う次第です。
もちろん、パソコンがもともと得意な人は、自力でどんどん成長されます。でも多くの経営者は、「経営」が得意であって、「IT」が得意かどうかは別問題。自分の得意分野に時間を使って、そうでない分野はポイントだけコーチに教えてもらう、と言うのが一番効率的だと思います。
まあ、うちの場合、カウンセラーは全員女性なので、社長さんからすると、分からない事を尋ねやすいという点はあるかもしれませんけどね。
そしてあなたも、ホームページやインターネットを活用されたいんだったら、気軽に相談できるブレーン、あるいはコーチを、身近にお持ちになることをお薦めします。
なお、会員企業の事例や、このサービスについてご興味ある方は、私までお気軽にお問い合わせ下さい。(E-mail:support@akibare.net">
(ちょっと、宣伝モードで失礼しました。\(__ )
●前回までのお話
さて、本題の顧客獲得奮戦記を始めます。
「さむらい業」の法人化と言う流れの中、新規顧客獲得のチャネルを増やすため、税理士の下田先生は今あるホームページとは別に、新しく「テキスト中心」のホームページを作るということを決心しました。
分かりやすく簡単な「自社専用ドメイン名」の取得を決心した先生は、いよいよホームページ制作にとりかかりました。
●画面のデザイン
下「ホームページのデザインって、どんなのが良いですかね?」
私「あんまり最初から凝らない方がいいと思いますけど。」
下「でも税理士って、堅いイメージがあるじゃないですか。だから、ホームページではちょっとイメチェンしてみたいな、なんて思うんですよ」
私「お気持ちは分かりますけど・・・」
下「例えば、ホームページが開いた途端に、“下田税理士事務所へようこそ”とかのロゴが、チカチカすると格好いいと思うんですけど・・」
私「いや〜。やめた方がいいですよ。誰も喜ばないから」
下「じゃあ、なにかもっとお洒落なデザインを考えますか」
(相変わらず、分かってないね。この先生は。(^_^;)
私「というかですね、我々のレベルだと“お洒落な”ホームページなんて、作れっこないですよ。」
下「やっぱりそうですか。」
私「もちろん、たくさんお金払って、プロのデザイナーに頼めば別ですけどね。でも、少なくとも僕のセンスだと、お洒落なホームページは難しいですね〜。先生も、あんまりセンス良くないでしょう」
下「まあ、吉本さんと、どっこいどっこいじゃないですか。」
(おいおい。先生よりは、僕の方がセンス良いとは思うけどな〜(^_^;)
私「でも“デザイン”と言った場合、お洒落かどうかよりも、使いやすいかどうか、という点の方が大切なんですよ。」
下「へ〜。」
私「お洒落じゃなくても、アクセス者はホームページから離れないですけど、使い勝手が悪いと、みんな直ぐにイライラして、別のホームページに行ってしまいますから。」
あなたもインターネットを利用していて、「このホームページは使いにくいな〜」と思った事があると思います。こういう使いにくいホームページは、せっかくアクセスしてくれたお客さんが直ぐに立ち去ってしまいます。いくら情報が充実していても、お買い得な商品が掲載されていても、利用者は使いにくいホームページだと決して情報を探そうとはしません。
ホームページで、利用者を混乱させず欲しい情報に導いてあげる機能のことを「ユーザビリティ・デザイン」と言います。このユーザビリティ・デザインの善し悪しが、アクセスしてきた利用者の満足度、さらにはホームページを利用した売上げを大きく左右します。使いにくい(=ユーザビリティ・デザインが悪い)ホームページでは、売上げを立てるのはかなり難しいです。
ところで「ユーザビリティ・デザイン」(どのようにすれば、使いやすいホームページができるか)と言うのは、プロのWEBデザイナーが得意な「芸術的なセンス」によるものではなく、「人間工学に基づいた理論」に基づいて決定されます。車のメーカーが、人間工学に基づいて、ハンドルの高さやブレーキの位置を決めるのと同じ様なものです。
具体的には、ホームページの画面を見る時の目の動き、マウスを動かした時のポインターの位置、文字の色と背景の色の関係、画面のメニュー表示の方法、というものを、確立された理論に基づいて決定していくわけです。
私が以前、銀行のネットバンキングのシステムを作った時は、1年の開発期間のうち4ヶ月くらいを、この「ユーザビリティ・デザイン」の設計にあてました。
事前の仮説に基づき、画面の文言、ボタンの配置、色、フォント、メニュー構成、等を、何回も変更して、いくつかのホームページ画面を制作します。その画面を何人ものモニターに利用してもらい、彼らの操作を後ろからずっと観察します。そしてそこで出た問題点を修正し、またモニターに操作してもらうと言う作業を繰り返したのでした。
その結果完成された画面は、たくさんの入力項目と、複雑な操作を必要とされる取引にもかかわらず、初心者の人でもほとんど間違えない画面デザインとなりました。また「Gomes」と言うホームページの評価機関からも、「大変使いやすい画面」との評価をもらう事ができたのです。
もちろん、あなたがこの「ユーザビリティ・デザイン」の事を知らなくても当然です。でもコンテンツを作るプロを選ぶ時は、ここら辺をちゃんと理解している人を選ぶことを強くお勧めします。
またコンテンツ業者とホームページの打合せをする時には、「お洒落」かどうかではなく、ユーザーにとって「使いやすいか」どうか、を基準にして議論することをお勧めします。
●今週のポイント
・ホームページを活用するためには、気軽に相談できるコーチを持ちましょう。
・ホームページを制作する時は、お洒落なホームページよりも、使い勝手の良いホームページを作りましょう。
それでは、また来週、お目にかかりましょう
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