■コネ全盛の業界で、ホームページによる新規顧客の獲得は可能か?■
■■「とある零細税理士事務所の、ホームページ顧客獲得奮戦記」No.04 ■■
■■■ http://akibare.net/ms.htm ■■■
〜 現状分析とホームページの方向性 〜
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こんにちは。担当制ヘルプデスクの中小企業IT支援“あきばれネット”の吉本です。数あるメールマガジンの中から、本誌をご登録いただきありがとうございました。
本誌は、税理士事務所という「コネと人間関係」の業界で、果たしてホームページで新規のお客さん開拓ができるか、と言う実験プロジェクトの顛末記の、第
4回です。
●前回までのお話
「さむらい業」の法人化と言う流れの中、新規顧客獲得のチャネルを増やすため、下田先生は今あるホームページとは別に、新しく「テキスト中心」のホームページを作るということを決心しました。
先生が得意な「節税」をテーマに、中身の濃いコンテンツを提供すれば、きっとネットのアクセス者に喜ばれるだろうという判断です。取り急ぎ、先生の得意なテーマを、4つほど考えてもらうということで、一週間後にまた打合せをすることになりました・・・・。
さて、またたく間に一週間が流れ、打合せ日となりました。はたして先生は、ちゃんと宿題をやってきてくれたでしょうか?
●テーマ選定のポイント
私「どうですか、宿題できました?」
下「任せて下さいよ。私の専門分野ですからね。喜ばれそうなテーマを見つけるくらい、お茶のこサイサイって、やつですよ。」
(おっ、えらく自信満々だな (^^)
私「どんなテーマを選んだんですか?」
下「まず最初はですね、“ゴルフ会員権の損益通算”です。ゴルフ会員権が値下がりして、大損している資産家とか、経営者とかが多いんですよ。そう言う人向けのテーマですね。」
私「おっ、いいですね。そういうネタは」
下「ゴルフ会員権もね、例えば給与所得2,000万円の人が、ゴルフ会員権の含み損が1,500万円あるとするじゃないですか。この含み損をうまく処理すると、所得税が574万円も節税できるんですよ。」
私「えっ、574万円もですか? それはすごいな〜。」
下「ええ。ですから、含み損抱えた会員権持っているより、一度売りに
出して、所得税を節税した方が、全然いいんですよ。」
私「なるほど。先生、さすがですね。ところで、こういう“対象者”が明確になるテーマは、ホームページ向けですよ」
下「そうなんですか。」
私「インターネットでホームページにアクセスする人って、ほとんど検索サイト経由で来るんですよ。その時、ゴルフの会員権を何とかしたいと思っている人だと、“ゴルフ会員権”と“節税”とか、“譲渡損”とか、そういうテーマでアクセスするんですよ。」
下「ほうほう」
私「だから、一般的な節税のテーマよりも、これみたいに特定の人に喜ばれるテーマの方が、アクセスが増えるんですよね。」
マーケティングの世界では「顧客セグメントの明確化」がよく言われます。現実の世界では、これを実践するのは色々と難しい点も多いのですが、ホームページでは比較的簡単に実践できます。
例えば、今回のケースで言うと、対象顧客は「ゴルフの会員権で含み損を抱えていて、それを何とかしたいと思っている人」になります。現実の世界で、こういう悩みを持っている人に特化して、セールスかけるのは相当難しいですが、インターネットでは検索サイト経由で、そういう特定のお客さんだけをホームページに連れてくることが可能になります。
だから、お客さんのイメージが明確になれば、あとはそういうお客さんがアクセスしてくれそうな「テーマ」を選んで、ホームページにコンテンツを掲載し、検索サイト経由でそのお客さんを自社のサイトに誘導すれば良いということになります。
●今週のポイント
・コンテンツのテーマは、特定のお客さんに喜ばれそうなテーマに絞りましょう。
ということで、続きはまた来週ということに致します。先週お約束した、技術的な話は、来週に延期させてもらいました。
それでは、また来週、お目にかかりましょう。
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