始めに1 パソコンは自動車やゲーム機と同じだ
パソコンのことを、「何となく難しそうだ」と思っている人は多い。もしかしたらあなたもそうかもしれない。でも同じ機械でも、自動車やゲーム機のことを「難しい」と思っている人は余りいないだろう。パソコンも、自動車やゲーム機と同じ機械である。決して難しいものではない。
1)自動車との比較
自動車を購入した時の事を思い出して欲しい。車を選んだ時には、メーカーは何にするか、車種は、色は、排気量は、等々、様々なポイントを考慮しただろう。
でもその時に、自動車の仕組みまで考えただろうか。自動車好きな人を除けば、エンジンの構造や、ブレーキの仕組みなどを知らなくても、自動車は購入できるし運転できる。車を買ったり、運転したりする時に、難しい車の知識は不要である。私の家内などは、車にはエンジンオイルが必要だと言うことも知らないが、それでも毎日車を運転している。
パソコンも同じなのだ。
何となく分からないからパソコンは難しそうだけど、別に「難しいこと」が分からなくてもパソコンは使える。エンジンの構造を知らなくても自動車が運転できるように、パソコンの構造が分からなくてもパソコンは使いこなせる。難しいパソコン用語が分からなくても、パソコンを使うのに支障はないのだ。
そもそもパソコンの世界には横文字が多い。やれCPUだ、メモリーだと、横文字のオンパレードだ。でも、みんなおまじないだと思えばいい。自動車でツインカムだ、エコシステムだと言うのと同じで、別に単語が分からなくても構わないのだ。本とかを読んでいてパソコンの難しい言葉が出てきたら、全部「ゴマの油」とでも読み替えてみればいい。要は、「パーソナルコンピュータ」と言う機械を使えれば良いのであって、内部の構造なんか分からなくて構わないのだ。
だからパソコンが難しそうだと尻込みしているあなた、何にも怖がる必要はないですから。
と言っても、パソコンと自動車は違うよな〜と思ってるあなたには、別の例でご説明しよう。
2)ゲーム機との比較
プレーステーションを使ったことはあるだろうか。もしなければドリームキャストでもスーパーファミコンでも何でも良い。こういうゲーム機とパソコンを比較してみよう。
ゲーム機を使ったことがある人なら分かるだろうが、ゲーム機も難しいハードの事は分からなくてもゲームができる。内部的にはパソコンとゲーム機はほとんど同じで、相当難しいのだが、ゲーム機のすごい所は、難しいゲーム機を難しいと全く思わせないところだ。何と言っても小学生の子供が自由自在に扱えるのだから、先ほど例に出した自動車よりも数段うまく出来ている。その点パソコンはこの部分が今ひとつで、どうも難しいと言う印象を持たれてしまうのだが・・・。
で、このゲーム機であるが、ゲーム機は実は二つの部分から成り立っている。
一つは機械本体で、これは自動車と同じくいわゆる「ハード」と呼ばれる世界。さっきから言っているように、別にこのハードの構造が分からなくても全然問題ない。
二つ目はゲームソフト。たいてい専用カセットかCDをゲーム機に挿入して、テレビの画面上で適当に操作するとゲームがスタートする。
さてここで大切なのが、「ゲーム機」と「ゲームソフト」が一対Nだと言うこと。つまり一台のゲーム機で、何種類ものゲームソフトが使えるわけだ。最初にゲーム機という「ハード」を買ってしまえば、あとはゲームソフトと言う「ソフト」を取り替える事により、好きなゲームを色々楽しめる。ゴルフゲームでも、麻雀ゲームでも、何でもござれである。
ここが自動車とちょっと違う所で、自動車ではソフトを入れ替えて、車と言う「ハード」を別の用途に使う訳にはいかない。ソフトを入れ替えれば、いきなり自動車が水中を走ったり、空を飛ぶ、と言うわけは行かないのである。
ところが「ハード」と「ソフト」と言う言い方をする機械(ゲーム機以外にも、ビデオやCDプレーヤーなど)は、一つのハードで色々なソフトを楽しむことができる。言い方を変えると、自動車はハードとソフトが「一体」になっているが、ゲーム機はハードとソフトが「別々」になっており、そのためソフトを交換してハードを別の用途に利用することが出来る訳である。
さてここで我らのパソコンである。このパソコンもゲーム機と同じく、ハードとソフトが分離されている。従って、ひとたびパソコンというハード(機械)を購入すれば、あとはソフトを入れ替えれば色々な用途に使える。業務用には、給与計算、顧客管理、販売管理、経理や封筒の宛名ラベル印刷まで、なんでもござれだ。趣味であればゲームでも、デジカメの写真整理でも、年賀状印刷でも、これまた何でもできる。
簡単に言えば、ゲーム機はゲームソフト専用のマシンであり、パソコンはどんなソフトでも使える汎用マシンと言うわけだ。だからパソコンとは何か、と聞かれたら、「高級なゲーム機だ」と答えてもらえれば正しい理解である。
でもここで重要な事を一つ。それは、パソコンとはどんなソフトでも動かせる「魔法の箱」だが、逆に動かすソフトがないと「ただの箱」だと言うこと
つまりパソコンを購入する時に、どんなソフトを使いたいのかを決めておかないと、宝の持ち腐れになるのである。ゲーム機の場合は、「ゴルフゲームをやりたい」と言うように、結構目的を明確にできるけれど、パソコンの場合はどんなソフトを使う(=何にパソコンを使う)かが不明確なまま購入するケースが多い。何となく買ったけど、何となく使わないまま埃をかぶってしまう。そんな事のないように、「パソコンを何に使うか」を考えてからパソコンを購入するようにしよう。
3)おさらい
以上おさらいすると、まずは自動車を運転する時に複雑な内部の構造を知らなくても運転できるように、パソコンでも難しい話は気にしないで、とにかく使えれば良いと言うこと。
それからパソコンはゲーム機と同じく、ハードとソフトが分かれていて、ソフトを色々と入れ替えて自分の好きなことができると言うこと。
この二点を押さえれば、もうパソコンは分かったようなものである。
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