めざせ、ホームページで商売繁盛!
2.ホームページ制作業者の選び方
さて次は、ホームページ制作を、社外の制作業者に依頼する際の、業者の選び方のポイントをお伝えしましょう。
実は、レンタルサーバー業者の選定よりも、このホームページ制作業者の選定の方が、はるかに難しいです。そしてあなたのホームページの成否を握るのは、90%以上、このホームページ制作業者が優秀かどうかにかかっています。
ホームページ制作業者の場合も、あなたのインターネットスキルによって選定の基準は変わりますが、前節と同じく「インターネットにそれほど詳しくない」中小企業の経営者のための選定ポイントをご説明します。
■ホームページ制作業者の特徴
先ほどのレンタルサーバ業者と違い、大手のホームページ制作業者は中小企業のホームページ制作をやりたがりません。中小企業向けのホームページ制作はロットが小さいため、手間がかかる割に儲からないので、大手業者はやりたがらないのです。
もともと「ホームページ制作」というお仕事は、1ページ幾らの出来高制の契約が多く、しかも担当者のスキルに依存する、非常に「労働集約的」な業務です。
従って一般的には、ホームページのページ数が増える → 制作者の所要時間が増える → 人件費増大 → 請求コストも増える、と言う図式になります。
また、ホームページの出来映えは、多分に担当プログラマーのスキルやセンスに依存します。優秀なプログラマーに「たまたま」依頼できれば、非常にコストパフォーマンスの良いホームページができますが、逆の場合は悲惨な目に会います。
そしてホームページ・プログラマーの多くは、「経験2〜3年」の駆け出しが多いのです。インターネットが普及して日が浅いこともあり、この業界のプログラマーのレベルは、それほど高くありません。
「ホームページをビジネスにどう生かすか」とか、「どういうホームページが、喜ばれるか」と言った観点のノウハウを持っているプログラマーはほとんどいないのが現状です。
また彼らプログラマーは、「クリエイター」と自分の事を呼びます。「クリエイト(創造的)」ですから、「芸術的」あるいは「オシャレな」ホームページを作りたがるのです。「実用的」とか「儲かる」とか言ったホームページではなく、「見た目が格好良い」ホームページを作ることこそが、「クリエイター」の目的なのです。
従って、彼らクリエイター達が「商売に活用できる」ホームページを作ってくれる、などとは決して期待してはいけません。
さて、以上のようなホームページ制作業者の特性を頭に置いた上で、業者選定のポイントをお話ししましょう。
一番確実に、良いホームページ制作業者を選ぶのは、知り合いから紹介してもらう事です。しかし、周りにそうした知り合いがいない場合は、以下の方法で業者の「候補」を選んで下さい。
■YAHOOでホームページ制作業者の名簿を取得
YAHOOにはたくさんのホームページ制作業者が登録されています。全部を当たっていると大変なので、あなたの会社の近くの業者からピックアップしてみましょう。
YAHOOのトップページから「地域情報」を選んでください。さらに「都道府県」を選び、ご自分の県を指定します。(ここでは仮に長崎県とします)
「長崎県」を選んだ後、「ビジネスと経済」→「企業」→「インターネットサービス」→「ホームページ制作」と順にクリックしていくと、長崎県に本社があるホームページ制作業者の一覧が表示されます。
ほかのカテゴリーでも、長崎県のホームページ業者は表示されますが、まずはこの方法で何社かの「候補」を見つけてみましょう。
■各社のホームページにアクセスしてみる
上記の方法で表示されたホームページ業者について、各社のホームページにアクセスしてください。
ホームページ制作業者にとって、自社のホームページは会社の「顔」です。この顔をみれば、どんなホームページ制作業者か直ぐ分かります。
その会社のホームページにアクセスした時に、あなたが知りたい情報、例えば会社のサービス内容や、仕事の進め方、あるいは価格や連絡先と言った、あなたが欲しい情報に簡単にアクセスできるでしょうか? アクセスする人の立場に立って作られたホームページになっているでしょうか?
もしその会社のホームページが、分かりにくい、使いにくいホームページだったとしたら、その会社を選ぶのはやめた方が賢明です。自社のサイトが使いにくい会社が、あなたのホームページだけは良いサイトを作ってくれる、と言うのはあり得ないですから。
この場合、あなたの直感を信じてください。
「この会社のホームページは感じが良いな」と思った会社は、まずは「合格」です。逆に「この会社のホームページは、何が言いたいのか分からん」を思った会社は、やめておいた方が無難です。
■問合せフォームに電話番号がある企業を選ぶ
レンタルサーバ業者の所でも書きましたが、ホームページの「問合せ」コーナーに、電話番号が記載されていない会社は、さけた方が無難です。
電話番号を記載していない → 電話で問い合わせして欲しくない → できるだけ人的コミュニケーションを避けたい、と考えている会社である可能性が高いです。
ホームページクリエイターは職人肌の人が多く、孤独に黙々と仕事をします。普通のビジネスマンは、チームとして仕事をするのに慣れていますが、彼らクリエイターはグループで仕事をするのが苦手な人が多く、お客さんとのコミュニケーションをできれば避けたいと考えています。こうしたタイプの担当者に、あなたがホームページ制作を依頼した場合は、あなたのイメージとは全然異なるものができあがることを保証します。
もちろん例外もありますが、電話番号を問合せフォームに明記していない会社は、こうしたカルチャーの会社である可能性が高いです。
また、ホームページ初心者の社長さんの場合、コンテンツを作る過程や、ホームページを公開した後に、色々と相談したくなるケースが多いと思いますが、こうしたカルチャーの会社では、まずあなたの相談にのってくれないでしょう。
■制作担当者を面接しましょう。
各社のホームページを見て回って、良さそうな会社が見つかったとしましょう。その次にやることは、その会社に連絡を取って、実際に話をして見ることです。
連絡を取ると、先方の営業担当者が訪ねてくると思いますが、その際、営業マンだけではなく、あなたの会社を担当する「制作担当者」も同伴するように頼みましょう。もちろん実際の担当者になるかどうか分かりませんが、「契約したら担当になる予定の」担当者がベストです。
というのも、実際に契約をした後、あなたと細かい打合せをするのは、その制作担当者です。そしてその担当者のスキル、人間性は、営業マンと話していても決して分かりません。営業マンでその会社を判断するのではなく、制作担当者でその会社の実力を判断しましょう。
さて、その担当者の実力を判断する基準ですが、技術的な判断は難しいと思いますので、まずは「人間性」を見てください。
「しっかりしているか」
「コミュニケーション能力はあるか」
この二つがポイントです。
社長として、たくさんの人材を見てきたあなたから見て、この二つの能力があれば、まずはその担当者は合格です。
そして、技術的なレベルについては、次の二つの質問をしてみて下さい。
「アクセス者が利用しやすいホームページとは、どういうホームページだと思うか」
「アクセス数を増やすために、どんなホームページを作れば良いと思うか」
この二つの質問に対し、その担当者があなたを納得させられる回答ができれば、「ホームページをビジネスに活用する」ための技術力について、この会社はOKだと判断してください。
この二つの質問に対して、正解はありません。
正しい答えをしたかどうかではなく、「商売のプロ」としての「社長のあなた」を、納得させる回答をしたかどうかがポイントです。
もし、あなたを納得させる担当者であれば、きっとあなたと二人三脚で、すばらしいホームページを作っていけると思います。
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